上部内視鏡(かつて胃カメラと呼ばれた検査)では食道・胃・十二指腸を中心に観察を行います。
医師は検査技術と同時に観察技術を習得せねばなりません。
意外と簡単に思われているようで、カジュアルな検査になっている内視鏡です。確かに簡単ではありますが基礎の基礎が間違っているとどうしようもない、というのが事実。
では何が基礎の基礎なのか。院長10万件、たぶん私は1-2万件の内視鏡経験がありますが、結論は出ています。
当院には医学部6年生が実習されますが、それを彼らに1週間で教えます。それは、
1)萎縮の木村・竹本分類
2)ヘリコバクター・ピロリの有無が肉眼所見でわかること
です。
しかもそれらは1週間の実習でかなり身につく。
100%に近づけるのは難しくても、いわゆるヘリコバクター・ピロリの診断に用いる呼気テストなどの感度・特異度(90%以上)に達することは簡単です。
例えば逆流性食道炎と診断されても、
「萎縮は?」「ヘリコバクター・ピロリはいるの?」
これにより、治療も患者指導も変わります。
胃癌を見逃さないためにもこれらの所見は必須です。
こうした所見の読み方は上級者のもの、と思われるのは困るのです。
当院に実習した学生さんだってきちんとわかるようになります。簡単なのです。
序文
http://blog.ukawaiin.com/2010/07/blog-post_17.html
萎縮とはなにか
http://blog.ukawaiin.com/2008/12/blog-post_29.html
すでに萎縮についてわかっている人向けにピットフォールを述べた記事
http://blog.ukawaiin.com/2010/10/blog-post_20.html
萎縮に関して先入観を持たぬように書いた記事
http://blog.ukawaiin.com/2010/01/blog-post_07.html
胃癌を見逃さない目はどこから来るのか?という話
http://blog.ukawaiin.com/2010/10/blog-post_07.html
高度な萎縮にPPIが他院で出されていてちょっと悲しくなり書いた記事
http://blog.ukawaiin.com/2011/08/blog-post_11.html
骨粗鬆症にも関係あるのに…プンプン
http://blog.ukawaiin.com/2009/03/blog-post.html
ぶっちゃけABC検診のほうがましだと思うことすらある
http://blog.ukawaiin.com/2012/07/abc.html
http://blog.ukawaiin.com/2012/05/blog-post.html
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