上部内視鏡

当院の上部内視鏡検査は日本でもっとも古い歴史があり、術前評価、前処置、検査そのものの技術、診断、回復、説明、すべてにおいて群を抜いて優秀であると自負しておりますので安心して受けていただきたいと思います。もっとも、現在上部内視鏡検査はコモディティ化した検査ですから、どの医療機関で受けていただいても同じように良い検査が受けられると思います。

どのような検査なのか、という事について記述します。

<内視鏡検査とはどのような検査か>
小型のCCDを体内に入れ、直接観察を行う検査です。
上部内視鏡検査では、だいたい5-10mm程度の管の先端部にレンズとCCDがついていてそれを口あるいは鼻から挿入します。当院では口からそれを挿入します。

<咽頭を通る時に苦痛がないようにする工夫>
キシロカインというお薬を使って咽頭(のど)の表面を麻酔します。
当院ではアトロピンという薬を事前に使って咽頭の粘液分泌を抑えますが、キシロカインが効きやすくもなります。キシロカインの使用量は他院よりも少なくしています。
痛みを感じにくくする合成麻薬、不安をとるベンゾジアゼピン系のお薬を静脈内に投与します。静脈に注射をして内視鏡検査をしたのは当院の院長が初めてで、昭和30年代に行いました。現在ではかなり普及した方法です。
当院では95%ぐらいの方が「おえっ」とも言わずにいつの間にか内視鏡がのどを通過しています。
各医療機関で色々な工夫をしています。

<安全に検査をする工夫>
咽頭反射が少ないほど検査は安全です。患者さんが安心して検査を受けてくださるほど血圧などすべての指標が安定します。術前に丁寧にお話を聞くほど安全に検査ができます。考えつく限りの工夫をし、不安に感じることなく検査を受けていただけるよう努力しています。

<鎮静剤を使った時の注意>
静脈に鎮静剤を使った時には、あとで血圧が下がってふらついたり、眠気が続く場合があります。そのような事がないように工夫をしますが、車、バイク、自転車の運転は当日できませんのでご注意いただきたいと思います。プロポフォールという麻酔薬は判断力の低下があまりないとされますが、当院では使っておりません。

<検査の正確さ>
現在は継続をやめてしまったので内視鏡専門医ではありませんが、院長も、邦夫医師も指導医レベルの実力を持っており、非常に診断が正確です。内視鏡専門医資格を持っている医師は正確に診断が出来るとお考え下さい。

当院は以前より苦痛のない内視鏡を提供してきましたが、その本質は正しい診断技術でした。現在はほとんどの医療機関が苦痛のない内視鏡技術を提供していますが、当院同様に様々な工夫と正しい診断技術を提供していると思います。

当院は申し訳ないのですが、検査を専門とする医療機関ではありません。以前は最高で1日15名程度の内視鏡検査が出来たのですが、現在は3-4名しか出来ません。検査目的の受診にはお応えできませんし、他の病院からご紹介というようなご要望にはお答えすることは難しいです。ご了承下さい。

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