内視鏡を行う意味は色々あるでしょうけれど、
例えばある患者さんの胃がC-1であったとする。
(HP陽性のC-1があるので、一応過去の写真はチラ見する)
未来のある時点で患者さんが来院され症状を聞いたときに、
鑑別診断をかなり絞り込むことが出来るという意味で重宝です。
少なくとも胃癌、AGMLやNSAID潰瘍を除く胃潰瘍は最後に考える鑑別診断になるから。
しかもAGMLやNSAID潰瘍は病歴からすぐにわかるから。
よりすばやく根拠のある予測を患者さんに提供できることになります。
むろん過去の事もわかります。
食べ物の嗜好の事とか、普段の便通なども上部内視鏡からわかる場合がある。
当然飲んでいる薬などもです。
除菌してあるかどうかは言われなくてもわかります。
その中には、問診で聞き忘れている情報もあるので内視鏡をしておいて良かったと思うことは多くあります。
などと書くと、そして普段それを公言するのでまるで占い師のようだと言われますが、うさんくさいところまでそっくりだと思います。
とりあえず内視鏡の記録は木村・竹本分類で萎縮を記載し、それに付随所見として除菌未・除菌済を書けば一番将来役に立つ。第二に、使用した薬剤と咽頭反射の程度を書いておくと良い。「びらん性胃炎」だの「表層性胃炎」だの、「grade記載のない逆流性食道炎」だのは、どうでも良い所見です。
本来、胃透視でも萎縮はわかるのにそれを記載しないのは一種のネグレクトだと思います。困った問題です。
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