2011/01/08

ガスが多くてお腹が張る(メモ)

ガスが多くてお腹が張る人のうち、小腸ガスが腹部単純レントゲンで証明される人は異常なのでもう少しその理由を医学的に追求したほうが良い。小腸には絨毛があるので表面積が極めて大きくどんな発酵によるガスがあっても吸収スピードが速いし、ダイナミックな消化吸収が行われている小腸ではそもそも食べ物が発酵している暇などないからだ。

それ以外の人々で呑気症である場合はほとんどないはずだ。呑気症が高度ならばそれは窒素80%、酸素20%の気体であって小腸壁から吸収されにくいから、小腸内に当然ガスが証明されるはずである。また胃内のガスが極めて多いことも呑気症の特徴だろう。とすれば腸内細菌の発酵が原因であるわけだけれどそれがなぜ不快なのかについては科学的に説明が出来る。

1)発酵時間に依存
2)ガスの種類が関係
3)吸収を阻害する要件がある
4)sensitivityを高くする要件がある

これらを満たす条件がたくさんあればあるほど症状は強くなる。ガスが多いこととお腹が張ることとは同義ではないことに注意して欲しい。

◆ 腸内細菌叢
メタンや水素を産生する細菌が多いと、それらのガスは吸収が遅いので腸内のガスは相対的に増えやすい。その細菌とは腐敗菌と呼ばれるような種類の細菌である。いわゆる悪玉菌だ。二酸化炭素を産生する細菌が多くなると、二酸化炭素は吸収が早いのでお腹が張ることはない。悪玉菌を減らすことと、悪玉菌に餌をやらないことを考えれば良い。
<対処>良い腸内細菌を増やす
<対処>悪玉菌にエサ(糖分+繊維=細菌の栄養)をやらない(不溶性食物繊維の摂りすぎは避ける)
<処方>整腸剤・オリゴ糖(大豆など豆に多い)・ガスコン
<未来>便移植

◆ 腸を良く動かす
発酵時間は短いほうが良い。なので腸は良く動かしたい。通過障害がある大腸もガスが多くなりやすい。その通過障害も、どうしようもないものを除けば多くは運動不足ややせすぎ、おならのがまんしすぎなどから生じたものが多いので、生活習慣を改善することが大切だ。
<対処>咀嚼(かむこと)・運動(ランニングが良い)
<対処>しっかり食事を摂ったほうが良く腸は動く
<食事>水溶性食物繊維・・・果物、豆、穀類
<食事>油類もきちんと摂る
<食事>水分をできれば一日2L程度飲む。(コーヒーは利尿作用が強いので、残念ながらすべて尿に出てしまう)食事の最中に水分をとるのがお勧め。
<運動>腹部をゆらすような運動が良い。ジョギングなど。
<処方>大腸刺激型下剤、塩類下剤をオプションで使用

◆例えば油を摂ったときの胃酸分泌増加などを薬で抑制しておく
お腹が張っている人は胃酸が分泌されたときに不快だと同時に感じている人が多い。
<処方> 投薬は整腸剤を基本として
<処方>胃酸分泌抑制

◆肛門のケア
お腹が張っている人には腰痛や痔など別の悩みを抱えている人も多い。身体のすべてについてちゃんと訴えを言う人のほうが解決しやすい。
<処方>花王サニーナ(スクワランオイル)・・・痔の予防になる

◆sensitivityの問題
医師と一緒に改善していこうという心構えがあるかどうかも重要で、自分で考えない人ではその病態を理解し、理解してもらうことは無理だと感じている。抗うつ薬が海外ではファーストチョイスになっているのは「協力」出来る人がいかに少ないかという事を反映すると思います。日本の場合はお医者さんが優しくて患者さんに寄り添う人が多いので、最初から抗うつ薬を使うという事例はあまり見たことはありません。一方的に医師に教えてもらうのでもなく、自分の考えを医師に押し付けることもせず、良いコミュニケーションを取りながら治療法を考えていければ良いのですが。これはIBS全般に言える問題です。

<蛇足>薬は遠慮無く服用してかまいません。長期服用でも影響のないものを選んであるため。

3 件のコメント:

  1. ★何か表示のされ方が(IE8)違うんだけど,
    最近,エンコード設定が,Unicode になっているせいか?
    (MSのバージョンアップ後のトラブル?)

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  2. Google Chrome だと,大丈夫。。

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  3. IE9だとどうです?
    IE8使ってる人なんているんですか?
    あ、冗談です冗談です。

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