2011/01/17

どうどう巡り

ありがちな会話ですが、こういう会話があります。



「この所見、そして症状、それが説明出来るのは『逆流性食道炎』です」

「良性ですか、悪性ですか」

「・・・良性です」

「じゃあ、私は何でもないんですね?」

「何でもないというか、炎症でして、『逆流性食道炎』です」

「それは良いものですか、悪いものですか」

「・・・良いものです」

「じゃあ、私は何でもないんですね?」

「いや、そうでもなくて、炎症があるんです」

「それは悪性ですか?」

「いや、違いますが・・・」

「じゃあ、何でもないという事ですね」

<かなりの時間、似たような会話が続く・・・>



私は患者さんに説明でショックを与え、悪い心証が残るのを嫌います。

病名や投薬にがんじがらめにされてしまうのは避けたい。

一方、かなり強い炎症がない限りは私はこの病名を使わないくらいで、

放っておくのも避けたい。

ただし「良いものか?悪いものか?」と聞かれれば、

悪いものではないんです。

そこでどうどう巡りになってしまいます。

どうやったらわかってもらえるかな?と変化球を投げるのが面白い会話です。

最終的には、

「私はあなたにお薬を試していただきたいと思っておりますが、いかがでしょう」

「試してみましょう」

と言うことになり、一件落着となりました。

ご本人は「強い胸焼けを治して欲しい」と最初は受診しておられるのですが、

「良きに計らえ」みたいな状態になっておりますね。

患者さんに安心していただけるとこういう状態になるので、嫌いではないです。

3 件のコメント:

  1. ☆関係ないけど,読者の「×」も気になるし。

    ☆何で、ボクのコメントは,登録画像が出ない野に,
    先生のコメントには,登録画像(顔面)が,でるんだろーか
    なんて,こんなのに近いっかもな。。

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  2. ☆今度は,画像が出た~~~~☆★

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  3. kema先生
    良かったですね。

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