2014/01/09

ちゃんとポリシーがあって抗生物質を使い分けている先生を尊敬します。

抗生物質に限りませんが、
ちゃんとご自分のポリシーがあれば、
どうしてこの薬を選んだのかその理由が
いくつもいくつもあふれるほど出てくるはずです。

皆さんは薬を選ぶのは簡単とか思っているかもしれませんが、
あなたが神様の視点で我々を見ていたならば、
例えば10名の患者さんを僕らが診た時に、
同じ症状でも同じ処方をしているケースが
殆ど無いことに気づくはずです。

逆に深く考えていない処方のあとを継ぐのは
かなり大変です。
良い医療とは、何か問題が起きた時にも現状復帰しやすいように、
あるいは原因究明しやすいようにヒントを残しておくものです。
なんでもかんでもこの薬、みたいなのは困るのです。

病気で困ったときには
確固としたポリシーをもった医師にかかって欲しいと思います。
お薬を処方されるときになぜこの薬なのか、ということを簡潔に説明してくれるでしょう。
簡潔に、といってもなかなか理解できない場合もあるでしょうが、
まずは効くか効かないかが大切なので
「この先生は大丈夫かな?」という印象を大切にすると良いのではないか。

禁句としては、
「この薬が一番強い」とか
「これは絶対効く」的なセリフでしょうか。
最終的には数種類に絞ってから最良の組み合わせを選ぶので、
「なぜこの薬をベストだと考えたか」という説明をしてくれるはずです。
「この薬は良く効く」的な説明は、その判断にあなたの症状の背景を考慮しておらず、
薬の説明文を鵜呑みにしている可能性を考えます。

医者がうんと暇そうなときに、過去のお薬手帳を振り返って、
「ここはどーいう意図だったんですか」みたいな話は、
なかなか面白いとは思いますけれども。

医者と患者との相性は、「こだわりの有無」なのかも知れません。
「なんでも良いから薬ください」という方と、
確固たるポリシーのある先生とは
合わないな、不幸だな、と思うことはしばしばあります。

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