人間を構成する細胞の数は60兆個、とされています。
1gあたり1億個の細胞、という知識から導かれています。ただ、それだけのことです。覚えやすいので覚えておくと良いです。
人間の中の微生物の数はどのくらいでしょうか。
微生物(この場合細菌)は1gあたり1000億個、とされています。細菌1個の重さはざっくりと細胞の1000分の1です。覚えやすいですね。うんちを全部かきあつめると1000gと言われていますから、1000億x1000で100兆個です。
こういうのはフェルミ推定って言いますね。将来は正確に数える人が出てくると思います。
他に知っておくと便利なのは、脳と肝臓の重さは一緒で1.5kgという知識でしょうか。
人間の血管の総延長は10万kmなんだそうです。本当でしょうか。
これを計算するにはまず血液の量を考えます。体重の7%ですから4.2kgです。毛細血管の太さを考えましょう。5-10μmです。7.5μmとして話を進めましょう。
ところで細胞の直径って100分の1mm、つまり10μmぐらいです。え?毛細血管の方が細いじゃないかって?正解。白血球は毛細血管の中はアメーバのように進むんです。だから5μmだって良いんですよ。
7.5μmの断面積はいくつぐらいでしょう。3.75 x 3.75 x 3.14 = 44.2μm^2
ふふ、なんかそれらしい数字が出てきましたよ!
4.2kgの血液の比重をざっくり1としましょうか。
1L = (10cm)^3 = (100mm) ^ 3 = (100000μm)^3 = 10^15μm^3
4.2L / 44.2 μm^2 = 4.2 x (10^15) μm^3 / 44.2μm^2 ≒ 1 x 10^14 μm = 1 x 10^11 mm = 1 x 10^8 m = 1 x 10^5km = 10万キロメートル
ほらね。こうやって計算しているんですよ。別に正確に測ったわけじゃないんです。
全部フェルミ推定。
ちなみに小腸の粘膜を全部広げるとテニスコート一面になる(200平米)というのはどうでしょう。
さっき一つの細胞の大きさが10μmと言いました。小腸の絨毛は一層なんですね。
200m^2 / 100μm^2 = 200 x (10^12) ^ μm^2 / 100μm^2 = 2 x 10^12個
細胞は1億個で1gだから、小腸上皮の細胞を全部かきあつめると200gという事になります。
結構妥当な数字です。これが1週間ですべて置き換わるわけです。小腸の粘膜のターンオーバーは1週間とされているのです。
腸の垢(死んだ細胞)は毎日50gと言われています。
何にも食べなくてもうんちは50gは作られる、という事です。
50gx7日間で350g。大腸とか胃も含むわけだから、まあそんなにおかしな数字じゃないですよね。
こうしてフェルミ推定で全部つながってるわけです。
ところで毛細血管の細胞って結構ひらべってくて大きいです。例外的に10μmよりもはるかに大きいんです。1 x 10^14 μmを10μmで割ってから1億で割ると1x10^3g、つまり人間の血管を全部集めると1kgって事になってしまいますが、実際には10μmよりもはるかに血管は大きいので数百g以下と言うことになるでしょう。やはり計算はあうのです。
計算はとても苦手なのですが、たぶんこれでよろしいのではないかと思います。
さて脳細胞の数は1.5兆個もあるのでしょうか?数百億?数%?
その数はどうやって求めたのでしょうか?これは小さな断片から神経細胞、グリア細胞、間質のその他の細胞をカウントして、その比からざっくりと求めたのだと思います。
脳のうち活動しているのは数%だという話がありますね。私はそれはもっともらしい嘘だと思います。なぜなら神経のシナプスには抑制をかけるための神経終末がほとんどです。これは解剖学でならいました。それは当然のことで、神経はただの電子回路ですから、基本的に抑制かけておかないとてんかん発作起こすだけです。普段はかなり抑制かかった状態で正確にいろいろな判断を下しています。ところが何かをひらめいたりした後だけは抑制がはずれるのだと思います。だって考える必要がなくなりますから。それは大きな神経活動として記録されます。天才では神経活動が活発だとか、普段数%しか脳神経は活動しないとか言うのは抑制系のニューロンをちゃんと観測できていないという事だと思います。
「細胞1個の重さはざっくりと細胞の1000分の1です。」→「細菌1個の重さは…」ですね。細菌てそんなにちっちゃいんですね。
返信削除匿名様いつもありがとうございます。直しておきますね!
削除細菌の遺伝子の重さ(遺伝子の長さのことを専門家の先生が重さ、と表現することがあるらしい)は1000分の1じゃないのにねえ。