保険証は情報の塊です。
転職すると、保険証が変わります。退職してもそうですが。
年度の途中だと、家族に行くべき通知が行き渡らず検診が抜けていることが多いです。
そもそも組合員家族の検診に不熱心な健康保険組合もあります。
ですから患者さんが初診で来た時、保険証の発行日、どこの保険組合か、本人か家族か、
世帯主は誰か、そういう情報で患者さんのバックグラウンドを把握するようにしています。
例えば社会保険家族の保険証を持っていて、年度の途中で更新されていたとする。
すると年に一度の特定健診は受けていない可能性はあります。また、胃の検診や便潜血検査は疎かになっている可能性も高いのです。
初診の際には、お話を聞いて、今までの病院の受診歴や、検診の結果なども拝見しますから、そういう情報もどうせ明らかになります。保険情報からそこまで深読みする必要はないのかもしれません。
けれども患者さんの話を聞きつつすばやく診断までの道筋をデザインしなければならないので、わかるものは一応すべて情報として役立てる、というポリシーでおります。
そういう私が、お薬手帳を持ってきてください、とか検診の結果を生の状態で持ってきてください、という。
それはただ薬歴を作りたいというような単純な理由ではない、ということは想像がつくだろうと思います。実際、本当にいろいろな事がわかります。
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