第84回日本消化器内視鏡学会関東地方会でアンカークリップについて話をされた当時久里浜アルコール症センターの水上健先生が強烈に印象に残っていた。
感激してご本人とお話をすると「私が考えたんじゃありませんから」と謙遜なさっていたが、アンカークリップ法こそは普及するべき治療テクニックの一つだと考えている。
そして今回第87回日本消化器内視鏡学会関東地方会でもまた印象深い発表をなさった先生がいた。Sigmoid volvulus(S状結腸捻転症)を整復する場合には浸水法で行った方が当然安全で確実であるということはわかっていたが残念ながら頭で理解していても実行の機会がなかった私である。アンカークリップの時にも明快な理論的な背景の説明をわかりやすいスライドを駆使して行ってらしたが今回も同様で非常にわかりやすいプレゼンテーションだったと思う。所属は横浜市立市民病院内視鏡センターに移られていたけれど、印象深い発表だったので過去の記録を検索し、あのアンカークリップを発表した水上先生と同一人物だという事を確認した。
学会で印象深い先生というのはそれほど多いというわけではないけれど、それらの先生方の発表を聞くのが楽しみのすべてだと言っても良いだろう。
(追記)
その後「ねじれ腸」の概念でメジャーデビューなさったのはみなさんご存知の通りです。
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