腸の感染症や寄生虫などで、患者さんの多くが言う。
「他の人も同じものを食べているのに?」というセリフ。
これが内包する意味は沢山あるのでしょうけれど、
科学的な考え方が出来ないと医師に思われてしまいがちな言葉なのです。
誰だって特定の食材が汚染されていたら100%病気になるだなんて思っていませんよね。
テレビで大ニュースになる食中毒事件ですら、食べた人全員が感染症状が出ているわけではないというのは当然みなさんご存知でしょう。だからそういう意味で言ってるのではないのでしょう。わかってます。
ただ、そう思っているんじゃないの?と相手によっては判断されがちなセリフなんです。
この言葉の真意は、
「あなただけなのですよ。かわいそうに」
という反応をしてほしいがための
「ああ、運が悪かったなあ」だろうと私は理解していますが、
医者っていうのはかなり理論的ですから、
「インフルエンザのように感染力が強かったりよほどひどく汚染されているならば別ですが、通常の感染症で同時発症する確率はそれほど高くはありませんし、必ずしも潜伏期間が一致していないだけで、遅れて誰かが発症する可能性はあります」
などと答えがちなんですね。
とても優しい先生が名医とは限らないし、名医が人格者とは限らない。完璧な医者などいないのですから、なるべく自分に合った先生を探す努力をしましょう。
問診票に、
「理論的な説明を希望」とか
「優しい言葉を希望」とか
書いておくと良いのではないでしょうか。
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