アメリカと寿司
アメリカ人は「黒い食べ物」を忌避する傾向があります。キャビアやトリュフ、イカ墨スパゲティは非常に特殊な例外でそもそもほとんど食べません。日本では非常に一般的な海苔、すなわち Seaweed を食べる事に非常に抵抗を感じる人が多いのです。日本の子供は概して海苔が大好きで、おやつにも食べたりしますがそれを見ると「うへえ、まじかよ」とアメリカ人は必ず言います。アメリカの寿司が裏巻きになっていてご飯が表になっているのはそういう意味があります。黒を見せないためです。
しかし宗教が混ぜこぜになっているアメリカではシーフードはおもてなしの料理として大変便利であり、いろいろ食べ物に関する戒律の厳しいユダヤ人も気にせず食べられる寿司は逆に相当値段が張るだけに接待に使えるしヘルシーだし、という事で現在に至っています。
アメリカにはアメリカの食材を使った多様な寿司があり、楽しみがあります。ニューヨークロールというのは日本ではまず手に入らないキングサーモンの皮を香ばしく炙ってきゅうりやいりごまと共に巻いたものでそれはそれは美味しいものですが、食べられるお店は多くはないようです。
Spicy Tuna Roll Recipe
スパイシーツナロールは、カリフォルニアロールと同じぐらいポピュラーなアメリカンスタイル寿司のひとつです。甘い、辛い、酸っぱい、が一体となった味です。生の魚と調味料を直接混ぜてしまう手法は日本では「たたき」「なめろう」というような料理に見られますが、辛み成分として生姜と山葵は使われていても唐辛子は使われません。アメリカでは唐辛子のほうがむしろポピュラーな調味料ですからそのレシピの誕生も不思議ではありません。お店によって主に油脂(マヨネーズを含む)の量が違い、それが少なければ冷たく冴えた、多ければマイルドな味わいになります。一般に油脂を少なくする方が味の調節は難しく、高級な寿司店に行くほどごまかしの効かない冴えた味のそれが供されると考えると良いでしょう。
ミシガン州NOVIにあった桜レストランのレシピが好きで、それを今日はご紹介します。少し油は多めにしています。
Prep time(調理時間)
15 mins
Ingredients(材料)
まぐろ300g程度
シラチャーソース 大さじ2
マヨネーズ 大さじ1-2
とびこ 大さじ4
のり
ごはん
註:とびこの代わりにゴマ、ゴマ油、ネギを入れるレシピが一般的ですが、絶対とびこの方が美味しいです。
Instructions(作り方)
1)シラチャーソースを買います。なかなか売っていないのです。タイでもアメリカでも割合ポピュラーな調味料で、コチュジャンと味が似ています。もう少し軽快でピリッと辛みが効いた味です。ケチャップと混ぜるとシーフードのカクテルのソースになります。
2)キューピーマヨネーズを買います。アメリカにもキューピーマヨネーズのファンが一定数いるのですが、酸味が効いているからなのでしょうか。(日本では逆にアメリカのクリーミーなマヨネーズを懐かしむ人がいます。アメリカのマヨネーズはバターのかわりにサンドイッチによく使います)これは2015年バージョンの瓶です。未です。かわいいです。
3)とびこを用意します。非常に立派なとびこです。もっと粒が小さいほうがアメリカっぽいのですが。
6)のりで巻いて完成です。ちょっとマヨネーズが多かったか。
(キューピーマヨネーズが完全にグルテンフリーなのかどうかは調べられませんでした。他の多くのマヨネーズはグルテンフリーです)
たまり醤油は小麦を使っていないため、アメリカではかなりブームになっていると聞いています。
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