日本が医療ツーリズムで成功するには、日本しか出来ないことをしないとまずいだろう。
大腸のIIcとかLST-NGを見つけるのは日本のドクターが圧倒的に得意でしょう。
食道の表層癌を見つけるのは日本のドクターが圧倒的に得意でしょう。
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たぶん上記が出来るのは医師の数として1000人未満でしょう。
胃癌は案外見つかるかも知れません。でもそれだけじゃあ魅力に乏しいです。
超音波下穿刺細胞診が発達していない日本は、シンガポールや香港に勝てないかも知れない。
なんでだめかというと保険制度が悪いです。リスクと医療費が見合わない。
日本には病院が損までしてリスクを取る検査がたっくさんあります。
専用機を使った超音波内視鏡なんて、やればやるほど赤字です。
早期膵臓癌見つかる良い検査なんですけれどねえ。
国がやるなって言ってるも同然なので、しょうがないです。
日本は薬剤と検査はどんどん高くなるんですけれど、手技に関しては本当に見捨ててきたから、お金のことそっちのけで研鑽を積んできた医師を除けば、医療ツーリズムで成功するほどのスキルはないと思います。要するに医者のグローバル化には失敗してるんです。
たぶん放射線診断は、コンピューター支援で診断しているアジア諸国にアドバンテージはないんじゃないだろうか。
医療ツーリズムで何をする気かは知りませんが、世界の顧客の目は厳しい。
日本で300万円なんていうドックが、その価値がないということはすぐにばれるでしょう。
言葉だけが先行していますけど、買い叩かれて失敗すると私は思います。
内視鏡分野はいけるかもしれません。中国・韓国のドクターは上手いので競争相手として厳しいです。ノウハウは秘密にしておきましょうかね。
治療での医療ツーリズムはいけると思います。外科治療の合併症は少ないですから。
診断にせよ、治療にせよ、合併症が起きたときの保障をする保険会社が登場するかどうか。
いちばん儲かるのは保険のはずですが、
保険会社が動かないということは、彼らはこの商売に芽がないと思っているのでしょう。
絵に書いた餅です。
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