「自然気胸はなぜ痩せて背が高い男性に多いの」と聞かれました。
考えたことがなかったんですが、「わからない」とは言いたくないですよね。
非常に単純に考えますと、
1)物理的に肺の表面積が大きいほうが気胸になりやすいだろう。
2)内圧が陰圧になりやすい方が気胸にはなりやすいだろう。
という事になりましょうか。
やはり背が高いことは肺の表面積と関連するでしょう。
あと陰圧というのが重要かなと。穴あいたときに漏れやすいので。
女性や太っている人では横隔膜がやや上のほうにシフトするので少し陽圧気味になるんじゃないかと。背が高い上に痩せていると横隔膜を上方に下から押す力は全く働きませんから、相対的に陰圧になりますね。
肺尖部のブラに穴があいて自然気胸になるケースは当然多かろうと思われるので次にブラの生成について考えます。ブラ自体は普通の肺胞よりも脆弱だろうことは想像がつきます。
「ブラがどうして肺尖部に出来やすいのだろう」という問題もなかなかの思考実験です。
1)重力、は関連するのではないか。
2)動きが一番ない場所、という事は関連するのではないか。
重力という点では、もっとも単位容積あたりの血流が少ないという事が言えましょう。それが炎症やその治癒を悪くする。そして最も肺の中では動きのない場所である、という事も関連するのでしょう。それが何か炎症が起きた時にドレナージが悪いなどの原因になるかもしれませんし、タバコの煙や汚いガスもその部分に長く貯留するのかもしれません。
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