2014/08/15

根拠のある推定と根拠のない推定を見分けよう

医学は数学などのような論理的な世界とは若干ことなるかもしれませんが、しかし化学、物理学、数学、いろいろな学問の上に成り立っていることは確かです。
ならば真実を理解するのは容易い、と思いきや複雑すぎることがその理解を邪魔します。
結果として世の中には様々な「医学的に見える嘘」が存在しており、しばしば皆さんを、あるいは医師をも惑わせます。製薬会社の過剰なマーケティングの弊害をみなさんもご存知でしょう。しかしそうしたやりすぎを利用して(陰謀論、などと呼ばれますが)自らの利益にしようとする人々がいることもまた事実です。そして皆さんに被害を与えるのです。残念ながらマスコミや政治家、あるいは医師までもが好ましくない嘘をついてしまう現状で、みなさんはどのように本当の情報を得れば良いのでしょうか。

何かをみなさんに主張したいとき、判断の材料を辿るように出来ることがもっとも誠実な方法です。
そういう点で、テレビというメディアは信頼度がゼロに近いと言えます。それでいて希求力が高いのです。インターネットはどうでしょう。意図的に情報を隠ぺいすることは可能なので、やはり信頼度は低いと言えましょう。

したがって、能動的にみなさんが「真実を知りたい」と検索をする能力がなければならない。あるいは取材を繰り返さねばならないのが現実です。しかもそれらの情報を手に入れるのは有料だったりする。まるで「お前たちは真実を知るな」と言われているようで腹が立ちませんか?悔しいですが、まだそういう時代なのでしょう。できればみなさんは英語が出来たほうが良いし、pubMedやら、up-to-dateにアクセス出来る能力を身につけてはじめて真実とは何かを見分けることが出来るのです。なんとハードルが高いことでしょう。

「そういう時代」と言いました。そう、まだ真実をどう保証するかという方法がないから現状では限られた場所にリソースが集中するのです。では将来はどうでしょう。bitcoinという仮想通貨があります。これには金銭の授受のすべての記録が保管されるという特徴がありしかもその真正性が保証されます。

もっとも誠実な方法である「学術論文」においても、知識のロンダリングとでも呼びたくなるテクニックが使われることがあります。論文を孫引きまでして読む人が少ないことを利用して、論理を少し捻じ曲げるのです。しかしbitcoin的に判断材料の履歴がすべて保管され遡れるとしたら面白くありませんか?

私はbitcoinのアルゴリズムによって、完全にデジタル化された芸術作品がこれで可能になった、と喜びましたけれど、色々な知識には「履歴」という属性が大切であり、それを保証する手段にも使えるのではないかな、とぼんやりと考えたのです。

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