2011/04/27

本当に逆流していると

内視鏡時に、アトロピンを0.5-0.6A静脈注射する事により、唾液分泌を抑制することが出来ます。
また、起きえる迷走神経反射を予防することが出来ます。


そして、この咽頭部のサラサラした液体が、逆流したものだと知ることが出来るのもメリットです。
内視鏡時にアトロピンを使用することによるメリットは良く経験することが出来ます。


本当にこのように逆流していると、なかなかPPI通常量ではコントロール出来ないのも事実です。
この声帯を見て、「右を向いて寝ていませんか?」と私は患者さんに聞きましたがその通りでした。
右の声帯の方が明らかに赤く、結節状にも見えるからです。

右を向いて寝た方が逆流はしにくいと指導されたそうですが、経験上そのような事実はなく、個人によって安楽な姿勢は違います。解剖的にも右を向いたから胃酸が全部幽門に流れる事は保証されません。左を向いたから逆流するものでもないのです。

胃食道接合部の所見(LA grade)とは関係なく、胃酸がどんどん上がってきてしまうわずかな角度の違いなどが患者さんそれぞれにあるように感じます。逆流を防止する上でもっとも効果的なのは身体全体を頭を上に5度程度傾ける事でしょう。

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