2010/09/14

目玉おやじは近眼だ。たぶん

この面白い画像で思い出した、むかし書いた(2007年頃)文章を引っ張り出してきました。


あと、近視の遺伝子が特定されたという記事もありましたし。

で、この研究者たちが近視の原因は「成長の異常だろう」と言うんですね。同意。
遺伝素因だけでは発症せず環境に左右される病気はほとんどが、成長の異常と言っておけば正しい。

近視もおそらくそうです。遺伝子が特定され、私の見解がこれで崩されたかな?と思ったらまだまだ大丈夫でした。

2007年、私は近視の一つの環境因子に気がついてしまったかもしれません。
Wikipediaの記事に書いてないことを書こうと思います。
文献的根拠はないが、理には適っている。
そして実験的根拠はたぶんみなさんが最近実践しているはず。
すなわち、目をきょろきょろ動かすと一瞬目が見えるようになる、それです。

クリックすると拡大されますかね…


ここで上の図をご覧下さい。眼球の周りには目を動かす動眼筋(4本+1本)が付着しています。

ここから、通常とは逆の事を言いますよ。近視トレーニングなどと言っている人たちとは逆の事を言いますよ。
目を良く動かす人は、動眼筋が発達して眼球をより後方にひっぱることになります。(A)
そして、動眼筋が弱い人は眼球を後方にひっぱることが出来ず、眼球が長軸方向にだんだんと伸びていく(伸びやすい人が恐らく近視の保因者)ことになります。(つまりa’がだんだん長くなる)(B)

近視トレーニングの人たちは、近くばかりを見ていると動眼筋が緊張し…と言いますがこれは間違いです。近くを見ているとき、眼球はたいていほぼ中心を見ており、別に筋肉は緊張しませんから。しかも緊張したら近視の人は眼球が短くなることになる。しかし実際には近視の人たちは眼球が長くなってしまいます。むろん、締め付け具合が違って眼球が長くなるっていうんだったら説明は正しい。しかし彼らはそう説明はしていない。つまり彼らは何も理解していない。言葉遊びをしているだけです。


結論:動眼筋が眼球を緊張で保持できず、a’が長くなった状態がすなわち、近視の眼球です。
これは上記の「成長の異常」とは矛盾しません。

この概念はかなりの事実を上手く説明が出来ます。
遺伝説でいうところの、発達上の問題から眼球の奥行きが若干延長されの部分がそう。まさに動眼筋の発達が、眼球の奥行きに影響すると考えます。結合組織が弱ければ眼球は延長しやすくなるのでしょう。

そして、この説が完璧なのは以下の風説を上手く説明できてしまう事。 

  1. 眼鏡をかけると近視が進む
    • 迷信ではない。眼鏡をかけると、眼球の動きが制限されるため、ますます動眼筋が萎縮する。このため眼球の奥行きは延長するのである。
    • バイオレット光説でも説明ができます。(2018年追記)
  2. テレビを見すぎて近視になった
    • TVの見過ぎ、テレビゲームのし過ぎ、あるいはPCの使い過ぎで近視になるという事がよく言われるが、眼球を全く動かさないので、近視が増悪する可能性がある。
  3. 勉強をしすぎると近視になる
    • 集中しすぎれば、その通り。私のように集中しない人間は近眼にはならない。


状況証拠からは私の仮説は完璧です。それならば…

小学生は眼球をキョロキョロさせる子の方が近視になりにくい・・・私です。
動体視力を鍛えている子供は近視になりにくい・・・たぶん本当。

自然が多ければ自然と眼球を多く動かすことになる。決して遠くを見ることが良いということではないと思うのです。一般的に視力回復トレーニングとされているものは、眼球運動を刺激しているだけですが、彼らのわけわからない理論よりは私の考え方の方がよほどきれいに説明すると思います。
子供にメガネを作るときには、なるべく面積の大きなメガネを選んで眼球運動を制限しないようにしてあげたい。そう思いましたが今の子供のメガネは「ファッション優先」なんだそうです。何を考えているのでしょう。私は子供には大人用のOakleyのメガネにしました。これが一番視界が広かったからです。

さて、真面目な話をすると、強度近視の原因は眼軸の延長であるとされ、この原因としては網膜内ドーパミンの欠如、VIPの増加が指摘されていました。REM睡眠中は激しい眼球運動が網膜内ドーパミンを増加するとされており、この点からも眼球運動を刺激することは長期的に見ても近視を予防できるだろうと考えます。2012年5月5日号のLancet誌(The Lancet, Vol. 379 No. 9827 pp 1739-1748)では、屋外での活動の低下が網膜内ドーパミンの欠如を促したのではないかという推測がなされています。眼球内ドーパミンは光刺激で増加するという論文は散見されますが、屋内での強い光線と、屋外でのそれがどう違うのかという説明がクリアではありません。緯度が高いほど近視かというとそうではありませんし。屋外での活動(バイオレット光)が鍵ならば、光の強さと同様に眼球運動も重要だと、私は考えます。




遠視はまた別です。水晶体が凸レンズとして十分に機能せず、厚くならないので網膜上に焦点を合わせられなくなる状態。まさに現在老眼進行中の自分の感覚としては「毛様体筋に力入らね~」あるいは「水晶体硬~(老人に限る)」です。むろんレンズで矯正するのが子供の場合は重要なのですが、ちょっとした老眼の場合に目薬でなんとかなるんじゃないか・・・などと考えます。





そして動眼筋のない目玉おやじは近眼なんです。たぶんね。

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