2014/02/09

専門と非専門

医師がこうしてブログやツイッター、SNSなどで情報を提供することは現在では珍しくなく、広報係のように頑張っておられる方もおられて頭が下がることもあります。

しかし、なんだか微妙に間違っていることを仰っておられてその主張に「つっこみ」が入りやすい状態になることもあり、広報なんだか広報じゃないんだかわからない状態になる事もある。

情報を受け取る側のみなさんが正しい情報を受け入れるためのちょっとしたTipsを書いておけば良いかと思いました。

医師には専門、非専門がある。

大雑把な専門、例えば私は内科ですが、さらに内科のうちで消化器内科、消化器内科の中でさらにエコーやら内視鏡を駆使した診断が得意、という状態です。

例えば私が輸液や感冒や抗生物質に関して何か書いたとすると、内科であるから大雑把に言えば自分の領域内の事でありますが、まあだいたいEBMに沿った一般的な事しかわからない。

ところが専門領域に入りますと自分の主張というのが入ってきます。EBMを超えた何かを主張したがるというような。

精神科の人がテレビで何か内科の病気について言っている時には私が精神科領域の病気についてコメントしているのとさして変わらないと考えてください。30年前の知識を背景に大きな嘘をつく可能性すらある。

しかし精神科についてコメントしている時にもその人のポジショントークになる、という事です。私が消化器について語るときにはそれはポジショントークです。

したがって皆さんは、発言をしている医師の専門領域は何か、そしてその専門領域内ではどういう主張をしているグループに入っているのか、を知っていれば右往左往することがないだろうと思うのです。(医師という看板を商売にしてマスコミ内で活動しておられる方がそういうポジションを明らかにしないのはマーケティング上の理由で当然のことだと思います)

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