妊娠中、母体と赤ちゃんとの関係は特別なもので、特に母体が感染症に罹患しますと(もちろん知らずに罹患することも多い)、赤ちゃんに障害が起きることがあります。それらをトーチ症候群と呼びます。
そしてその病気の中にはワクチンでは予防できないものもかなりあります。妊娠中に生肉や生ハムを食べてはいけないのも、妊娠中にお子さんの尿を取り扱うのに注意しなくてはいけないのも、そうした感染を避けるための知恵です。
「知識で感染を避けられる/ねばならない」病気、多くの性病もそうなのですけれども、その問題は「教育」や「啓蒙」が最も重要である事です。なぜ問題かというと、教育も啓蒙も繰り返し繰り返し、世代を超えて行われなければやがて消えてしまうものだからです。
その教育や啓蒙と、行政がやらねばならぬこともありますのでそれをアピールするために立ち上がった人々がおられて、それが「トーチの会」というNPOです。
教育や啓蒙の持続可能性を考えた時に、それが上からの押し付けではなくて、自然に湧き上がるものであればそれは理想的ではないか、と思います。私は「トーチの会」の設立の前からずっと見守らせていただいている一人なのですが、品が良い、というと語弊があるかもしれませんが、見ていて温かい気持ちになる人々です。
活字、というものは消えずに残ります。それ故特に教育面では重要視されています。堅い内容の活字よりも、それが物語であったほうが、啓蒙する材料としては理想だと思います。
Anything But a Dog ! という物語は、トーチ症候群の一つである先天性サイトメガロウイルス感染症を抱えた少女エリザベスとイヌのライリーの物語。病気の性質や命のはかなさ大切さなどが感動的に描かれているそうです。
この本を翻訳して出版するには1000部の予約が必要だという事で、現在クラウドファンディングで予約を募っておられます。
ゆっくりで良いから、持続的に知識を広めていきたい、という彼らの活動に心を動かされまして、私もこのクラウドファンディングに参加させていただきました。是非みなさまにも本を手にとっていただきたい。あるいは病院や学校などに寄贈をするというプランも素晴らしいと思います。ご参加いただければ幸甚です。
↓
0 件のコメント:
コメントを投稿