まず椅子に座ったらきっと「どうなさいましたか?」などと聞かれるでしょう。その時にあなたはあなたの症状を仰って下さい。症状がない場合、それは今回のエントリーでは扱いませんからブラウザを閉じて下さい。
症状の伝え方ですけれど、現在から過去にさかのぼっていくのも良い方法です。過去から現在に、と話しますと因果関係をあなたがデザインすることになってしまいます。しかし現在から過去にさかのぼって話しますと比較的あなたの主観が入らないのです。
今は比較的良くなっているのですが、数時間前まで胸の中央部が強く痛みました。痛みは昨日からですが、自分では心当たりのある食べものやきっかけはありません。
という風に。
もちろんあなたのストーリーを時系列に沿って話しても構いません。ただ、あらかじめ考えていないときには、さかのぼって行く方が恐らく間違いは少ないだろうと思います。
医師はあなたのお話しにいくつか質問をするでしょう。「それは背中に突き通すような強い痛みなんですか?」とか「水は飲んで見ましたか?飲んだらどう感じましたか?」とか「運動をしたときに増悪しますか?」などです。
あなたはなるべく正確に話して下さい。次は医師の番です。
手練れの医師はこの段階であなたを安心させようとするか、あるいは緊急で動くべきかをすでに判断しています。緊急で動くべき場合、医師のてきぱきとした指示に従って下さい。身を任せて下さい。そうでない場合、診察をしている間の医師の様子を良く観察してみて下さい。
それは医師が、「どういう病気をまず考えているのかな?」という事をあなたが探るためです。
あなたは色々な症状から、インターネットなどからも情報を得て、「これが心配だ」というような病気が心の中にあるのだろうと思います。医師はあなたのお話しから一生懸命考えて、まず第一にこれを考えるべき、第二にこれを考えるべき、とやはり心の中にリストアップしています。
果たしてあなたの気持ちと医師の気持ちは同じなのかな?という事を観察して欲しいのです。
診察が終わって、これからこういう検査が必要でしょうと医師があなたに説明する際には医師が考慮した病気を順番に話してくれると思います。
それがあなたの心配しているものにかすりもしない場合、あなたの考えている疾患は極めて稀なものです。そして医師は「稀であっても見逃してはならない」というサインについては良くわかっていますから、あなたの考えを遠慮無く仰ると良いでしょう。あるいはあなたが心配しているのがどういう病気なのか聞いてくれると思います。
ここまでコミュニケーションできれば上出来だと思います。
余計な心配をしないための一つの方法を書きました。
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