2013/12/24

両方とも真実

「先生、さつまいもを食べたらおなかが痛くなっちゃって。もう食べません」
「そういうことありますよね」


「先生、お通じがちょっと悪かったんでさつまいもを食べて、気持ちよく出しました」
「そういうことありますよね」


どちらも真実だと思います。


1)何が体に良いかなんて、やってみなくちゃわからない。
2)あるとき良かったことが次に良いとは限らないし、悪かったことが次に悪いとも限らない。ただし人間ってのは成功したことは繰り返したがるし、失敗したことは繰り返したがらない。


色々やってみる人って結構好きです。
やっているうちにだんだんと2)の傾向が強くなり、「あれもだめこれもだめ」と言いだす人がいます。その場合には、もう少しニュートラルに考えるようにアドバイスできます。


暖かく見守っていますが、
「何を食べたら良いのですか?」
と成果だけを要求する人が一番多いのは事実です。


こういうのって、「大学病院は研修医が多いから嫌だ」っていう患者さんと似ている気がします。
そもそも研修医だとみなさんが思っているのは大抵は研修医ではありません。もう少し上の立場の医師です。もしかするとすでに専門医かもしれない。

大きな病院には沢山の先生がおられますが、患者さんは、自分が先生とあわないなと思った時に相手を「若い」「研修医」などと形容しがちなのです。そして若い先生を避けたいと思うようになります。2)でしめしたような心理です。医師の選択について、もう少しニュートラルに考え直すようにアドバイスすることが出来ます。


若い先生が多いのであればそれは人気の病院なのですから実力はお墨付きなので安心してかかれば良いのに、と思います。
「実験台になる」も本当ではありませんし。みなさんがおかかりになっても実験台になるという事はありません。


何か愚痴のようになってしまいましたが、元に戻します。


おなかに限らず自分の症状についていろいろ考える人が多いのですけれど、
その解釈についてはだんだん偏ってくることが多く、
それをニュートラルな状態に戻す、というのが医者の仕事かなあと思っています。


メリー・クリスマス

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