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5mの距離からランドルト環の1.45mmの切れ目を認識できる場合、
1 / ( tan ( 1.45mm / 5000mm ) x 3600 ) = 0.957
と計算できるので視力は1であるのだそうです。
アップルの新しいMacBook ProのRetinaディスプレイは、220ppiです。
つまり1ピクセルが約0.12mmです。
それを40cmの距離から見たときには、
1 / ( tan ( 0.12mm / 400mm ) x 3600 ) = 0.926
すなわち、視力が0.9以下の人はRetinaディスプレイの1ピクセルが40cmの距離で認識できないのですから、誇大広告でないことがわかりました。私にとってはRetinaディスプレイじゃないけれど。
ところで、
「視力5.0の部族」などという紹介をTVで見たことがありませんか?あれってあり得るのでしょうか。
1 / ( tan ( 0.28 / 5000 ) x 3600 ) = 4.96
ですので、5mの距離から1.4mmの大きさのランドルト環の0.28mmの切れ目を認識できるという事になります。
眼球の直径は24mmですので、網膜上で
0.28 / 5000 x 24 = 0.00134
1.3ミクロンの解像度があるということです。
網膜の面積は900mm2ぐらいあるとして、その中に1億の細胞があるそうですから、
1 / sqrt(100 000 000 / 900) = 0.003
細胞の距離は、正方形が満たされていると考えたいい加減な計算で3ミクロン
ハニカム構造ですと、3.04ミクロンですからそんなものでしょう。
(実際視細胞は2-3ミクロンの大きさとされています)
つまりここからわかるのは、
視力5.0あるということは、物理的な解像度を超えている……ん?どこかで聞いたことがあるような……
あり得るのでしょうか。
網膜上の細胞間のだいたいの距離3ミクロンから逆算すると、
(0.003 / 24) * 5000 = 0.625
1 / (tan(0.625 / 5000) * 3600) = 2.22
となります。理論上の最高の視力は大体2ぐらい、という事なのでしょう。
ではなぜ、オースマンサンコンさんは視力が6だと言うのでしょうか。
2km離れたところからライオンの数を数えられると視力が6なのでしょうか?計算してみましょう。
1 / (tan( 2m / 2000m) x 3600) = 0.28
ではなぜ、オースマンサンコンさんは視力が6だと言うのでしょうか。
2km離れたところからライオンの数を数えられると視力が6なのでしょうか?計算してみましょう。
1 / (tan( 2m / 2000m) x 3600) = 0.28
あれ?視力が0.28あれば2km先のライオンは認識できてしまう……少なくとも慣れればわかるはず。
2km離れたところのライオンを認識するのは視力は関係なさそうではあります。
でも視力が6.0というのはあり得るようです。 かつて日本テレビで本当に視力6.0ある事を証明した番組があったようです。(デッドリンクになっているので消しました)
物理的な解像度を超えて認識できる……脳内補完……はっ!
最初、この文章を書き始めたときには細胞の大きさから逆算して視力5.0はあり得ないだろうという論理を展開して終了する予定でした。しかし、実際に認識できる人がいる以上考えをあらためざるを得ませんでした。スーパーCCDハニカムは補完することにより解像度を超える認識が出来ますが、人間の目も黄斑部は3種類の錐体細胞、杆体細胞が複雑に配置され、より細かな画像をも認識できるのではないか、と考えをあらためました。
例えばオリンパスの顕微鏡では光スイング方式(DiRactorTM)という方法で、水平/垂直方向のCCD傾斜角を微小に振ることによって4度撮像、解像度を約4倍にアップさせる手法を採用しています。(特許は米国 Pixera Corporation(President&CEO:井手 祐二)が所有)
これ以外には、動きから画像を補完(フレーム間処理)し、解像度を上げる技術があります。
人間の脳がこれらの機能を持っているだなんて、想像するだけでわくわくしませんか?
例えばオリンパスの顕微鏡では光スイング方式(DiRactorTM)という方法で、水平/垂直方向のCCD傾斜角を微小に振ることによって4度撮像、解像度を約4倍にアップさせる手法を採用しています。(特許は米国 Pixera Corporation(President&CEO:井手 祐二)が所有)
これ以外には、動きから画像を補完(フレーム間処理)し、解像度を上げる技術があります。
人間の脳がこれらの機能を持っているだなんて、想像するだけでわくわくしませんか?
視力って、解像度なんでしょうか?
返信削除めがねって、解像度を上げるものでしたっけ?
匿名様
返信削除視力は完全に補正された上で、その最大値は、解像度に依存します。
めがねは解像度を上げるものではなく、網膜が本来持つ能力を発揮できるよう補正するためのものです。
突然で申し訳ございません。
返信削除僕は10代半ばころから30代前半ぐらいまで晴れた日中の午前には金星などの明るい星は見えていました。
そのころの視力ってどの程度なものでしょうか。
十年ほど前の視力検査では2。0が出ました。
その時、それ以上の検査シートが無かったため、それ以上の計測は不可能でした。
ちなみに現在は、1.2ぐらいです。
年齢は59歳です。
視力検査で測定しているのは解像度だと思うのですが、
返信削除昼間に金星が見えるというのは、解像度よりもダイナミックレンジの広さをあらわすエピソードではないかと思います。明るい、暗いが鋭敏にわかる、という意味です。それは視力ではあらわせない能力だと思います。