2010/02/10

目標は共有されねばなりません。

私と患者さん、そして患者さんに付き添ってきた人の目標は共有されねばなりません。

何を言ってるのかこの医者は、と思われるかもしれませんが例えばこういうことです。



夕方(もう何も検査は出来ません)に気持ちが悪いと来院した場合。

私の目標:とりあえず今晩、健やかな眠りが訪れますように。

患者さんの目標:今、とりあえず楽になりたい。

という風にあまり齟齬がありません。そこに付き添ってきた人が登場して話をややこしくすることがあります。

付き添いの方の目標:原因はなんなのか。今後はどうなるのか。それが知りたい。

私が付き添いの方の希望とか目的などを面倒でも聞く様にしているのは、こういう齟齬がしばしばあるからです。そしてあとが面倒なのです。しかし重症で見るからに異常が見え隠れしている病態ならまだしも、なんとなくおかしいなという状態で、しかも話を聞いて診察をしただけの状態で、原因は何か、今後どうなるのか、答えるのが如何に困難な事かは私とつきあっていれば理解できるはずなんだけどなあと思います。と思う理由は付き添いの方は大抵当院に初めて来院したわけではないからです。

そういうときには正直に私の本日の目標を話します。今晩超えられることが第一です、と。それで理解できない方は幸いあまりおられませんので、次のステップへ進むことが出来ます。もしも改善しない場合、あるいは改善しても原因検索が必要な場合は検査を行うかもしれませんが、それはそれなりに早い時間に来院することが必要となります。

当院は確かに混みますから、混むのがいやだからと終わりぎりぎりにいらっしゃるお気持ちは理解できるのです。しかし実際問題それではあまりメリットは享受できないという事です。

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