2009/09/25

除菌中にじんましんが出ると、中止しても成功しているというジンクス

数人の自験例、それから他院から引き継いで診た数人の患者さんの経験。

ヘリコバクター・ピロリ菌が陽性で消化性潰瘍があり除菌治療をすることになった。

そして除菌を開始したが数日でじんましんが出たので中止した。

残念ですねと言いつつも、一年後にチェックしてみるとピロリ菌が居ず、除菌に成功しているという症例がかなり多い。むしろ、成功している確率がかなり高い。

なぜ、じんましんが出ると成功していると言えるのか。

菌体が一時的に大量に放出されたことによるのか。(Jarisch-Herxheimer reaction)

ピロリ菌がいなくなり、炎症がなくなるとサイトカインバランスが崩れるのか。

ヒスタミン分泌になんらかの影響が出るのか。すなわちピロリ菌が死んで局所のヒスタミンが増えるはずがそれが全身に影響をするのか。

仮説をあげればきりがないが、単純な薬剤のアレルギーと考えてはいない。

今のところしたがって、発疹が出た上に失敗してと・・・落ち込む患者さんを見ずに済んでいるので、このジンクスには助けられている。

7 件のコメント:

  1. 3/8日に除菌処置終わり、今朝(3/10)蕁麻疹です。
    除菌が成功した為と思うことにします。

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    1. 除菌をすると1.5%に薬疹が出現してしまい、心を痛めています。除菌が成功しますように。じんましんが改善するまで時間がかかることがございますので、除菌をした医療機関への受診をお願いいたします。

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    2. ご丁寧に返信ありがとうございます。薬疹の症例1.5%とは意外に少ないように思いました。
      診察受けるようにしたいと思います。

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  2. 診察を受けたところ薬疹の疑いもあるが、普通の蕁麻疹かもしれないという診断でした。
    アレルギーを抑える強めの薬を処方され、一週間程度で蕁麻疹も収まりました。

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    1. ご連絡ありがとうございました。
      薬の副作用には、本当の有害事象と、紛れ込み事故(偽の有害事象)とがあって、非常に悩ましい問題ですが、それらを解決できる日もいつか来るだろうと思っています。
      除菌が成功することをお祈りしております。

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    2. 経過報告しておきます。

      5/17尿素呼気試験結果 24.3H
      7/12尿素呼気試験結果 12.2H

      担当医(とそのチーム)の方は、蕁麻疹が出たので再除菌は危険とお考えのようで様子見の状況です。

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    3. 残念です。PPI+CAM+AMPCで除菌をして薬疹が出た場合、かなり経験豊富な施設(たいていは各県に1−2施設しかありませんが、ヘリコバクター学会で中心的な先生方がいる施設)に相談する事があります。
      他のPPI+MTZ+MINOなどで除菌をするなどの方法がありますが保険が効きません。海外ではビスマスを使います。これについては、現在の主治医先生と相談して該当施設にご紹介いただく方法はあると思います。
      もう抗生物質は…という方もおられます。その場合、エカベトナトリウムとLG21で維持療法している患者さんがおられます。これで除菌に成功している場合もありますが、なにしろ1年2年かかるので、患者さんのやる気に拍手、という感じです。(でも、胃を見るときれいで炎症は抑制されている印象があります)
      丁寧なご報告ありがとうございます。

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